AGA治療薬のジェネリック医薬品について

AGA治療薬のジェネリック医薬品が発売されるまで
AGA治療薬プロペシアの先発品は、MSD株式会社より発売されており、その主成分フィナステリドの製造特許は平成6年10月に出願されており、その特許期間は20年で、平成26年10月に切れています。
医薬品に関しては、その有効性や安全性を確認するために、治験や厚生労働省の認可が必要ですので、その特許期間は、さらに5年間延長が認められていますので、平成31年ごろまで、特許は有効と一般に考えられていましたが、2015年2月にファイザー社がプロペシアのジェネリック医薬品の製造承認を取り付けましたのですが、どのような理由で、このように早く製造承認が出たのかは、分かりません。

 

AGA治療薬の現在の動向どうなっているでしょうか
AGA治療薬に関する日本皮膚科学会が制定したガイドラインによりますと、AGAに効果がある強くすすめられる薬は、ミノキシジルと5α還元酵素の活性を抑えテストステロンをジヒドロテストステロンに変化するのを抑えるデユタステリドとフィナステリドのみです。
それ以外の発毛剤の効果ははるかに低く評価されていますので、薄毛の治療をしようと考えるならばミノキシジルかフィナステリドまたはデュタステリドを使うべきです。
ミノキシジルは、薬局かドラッグストアで発売されていますし、デユタステリドは、2015年に製造承認が許可されたばかりで、ジェネリック医薬品は、まだ発売はできません。
フィナストリドは、3年間使用でAGAの場合、脱毛の阻止のみをふくめると97%の人に効果があったと報告がされており、途中で使用を止めると、また脱毛が始まることから一生使い続けなければなりませんし、保険がききませんので治療費もたかくなりますので、医薬品個人輸入を考える人もいますが、海外の医薬品を使用する場合は、その使用が自己責任となってしまいますので、日本国内でフィナステリドのジェネリックが、発売される事は朗報です。
2015年2月にファイザー社がフィナステリドのジェネリックの製造承認をとり続けたのに続いて、クラシエ薬品と沢井製薬があいついで、製造承認を取り付けたことが原因となり、プロペシアのみが発売されていた時の1錠辺りの価格は約250円だったものが、ファイザー社のジェネリックのフナステリド発売で1錠辺り20%ほど値下がりをしており、さらにクラシエ薬品、沢井薬品の参入により1錠160円から165円になっています。

 

フィナステリドのジェネリックの今後の動向はどうなるでしょうか
2015年にデュタステリドの製造承認が出され、2016年に新発売されており、フィナステリドが5α還元酵素のⅡ型の活性のみを抑えるのに対して、デユタステリドは5α還元酵素のⅠ型とⅡ型の両方を抑えますので、その結果、デユタステリドはフィナステリドの1.5倍の効果があり、血液中の濃度が半分になる時間もフィナステリドが数時間に対してデユタステリドは2週間以上ありますので、今後はデユタステリドを使用する人も多くいるでしょう。しかしながら、デユタステリドには耐性ができると言う短所があり、3カ月使用後か半年使用後にフィナステリドを使用しなければなりませんので、フィナステリドの販売は、今後も続いてゆくことでしょう。それにしたがって、ジェネリック医薬品を製造販売したいと言う会社も増え最終的には10社位になるかもしれませんが、まだ確定をしているわけではありませんし、ジェネリック医薬品の1錠あたりの値段が今後どの程度になるかも予想はできませんが、現在の値段より、かなり安価になると考えても差し支えはありません。